【TJOコラム】Usher, Beyonce, 2024スーパーボウルまとめ
現地時間2月11日(日本時間12日午前)に開催されたアメリカンフットボールの最高峰 = NFLの2023シーズン年間王者を決定する第58回スーパーボウルが、アメリカはラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催されました。
スーパーボウルとは:
アメリカだけでなく世界が注目するNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の優勝決定戦。今年はサンフランシスコ 49ers vs カンザスシティ・チーフスで、チーフス所属のトラヴィス・ケルシー選手がテイラー・スウィフトと交際している事から、直前まで行われていた東京でのテイラーの4日間のライブが終わって試合観戦に間に合うことが出来るのかというのがここ日本だけでなく海外メディアでもニュースになっていましたね。(結果としては余裕で間に合ったそうで、なんでも在米日本大使館が「テイラーは間に合うよ」と異例の声明文まで出していました。
そして今年の試合結果は押されていたチーフスが最終的に25-2で競り勝ち、2連覇!通算4度目の優勝を飾りました!
ハームタイムショーの成り立ち:
元々はその名の通りハーフタイム=休憩時間で、全米の視聴者がこの時間に一斉にトイレ休憩に行くことから下水管が破裂するなどの事件も起きたりする程。そしてこの時間の視聴率が一気に下がる事から大きなテコ入れが加えられ、このハーフタイムが皆が期待するショーに変化したキッカケが1993年のマイケル・ジャクソンの回からでした。しかもこの時のMJの出演料はタダ!以降並々ならぬスゴいメンツが出演してもいまだにノーギャラとなっています。ただしこのショーに出る事で一気に注目度が増し、過去の作品がまた売れたりとギャラ以上の経済効果があるため皆、大きな名誉としてこのショーに出れることを目指しています。
今年の目玉CM、優勝はBeyonce!:
そして凄すぎる経済効果は間に挟まるCMの放映料で一目瞭然。今年は30秒のCMで650万〜700万ドル(約9億6200万〜10億3600万円、1ドル148円換算)とされています。今年は去年のハリウッド俳優の長きに渡るストライキの影響で例年多く入っている映画の宣伝は少ないかなとされていましたが、それでもMARVELの新作「デッドプール3」やアリアナ・グランデ主演の劇団四季のミュージカルでお馴染みの「ウィキッド」、「猿の惑星」シリーズ最新作など映画好きの不安をよそにしっかりと放映されていました。またミュージシャンもLL Cool J (ジュース)やIce Spice (ジュース)、Post Malone (Bud Light)、Meghan Trainor (コスメ)など多数のCMに出演。その中でも特に話題になっていたのがまずは最新アルバムをリリースしたばかりのKanye West。内容も車内にいる自分を携帯の縦型動画でシンプルに撮って「YEEZY.COMチェックしてな」とだけ言う、まるで個人でこの金額を払ったよと言わんばかりの超絶シンプルなCMでやる事やっぱ違うなと驚かされました。
そして今年誰が見ても優勝だったのはBeyoncéでしたね!
通信会社VerizonのCMで内容は、いかにVerizonの通信がパワフルで落ちないかを試すためにBeyonceが住宅街でレモネードを売ったり、サックスを吹いたり、猫耳でゲーム配信したり、AIアンドロイドを発表したり、バービーに扮したり、大統領選に出馬したり、ラスベガスで話題の前面LEDの球体ライブ会場「Sphere」に乗ってみたり、ロケット飛ばして宇宙で初の女性アーティストによるパフォーマンスを行なったりと、「こんなに身体張るの?!」レベルで出演。
「(これだけバズる事したらVerizonの)通信壊れた?」「壊れないよ。」ってオモシロCMだったのですが、驚くはそのあとの展開。VerizonのCMのラストに「それじゃ準備OKね、新曲を披露して」とアナウンスが入るや、その直後に流れたのはなんと今年の3月29日「ACT II」なるアルバムをリリースする内容のカントリー風のCMでした!そして同時にカントリー調の“Texas Hold ‘Em”と“16 Carriages”の2曲をサプライズリリースしたのでした。なんでも、そのCMが明けた後それまでスーパーボウル の会場にいなかったはずのBeyonceが客席に急に登場したそうで、全て含めて抜け目ないなと驚かされました。
ちなみに最新アルバムの「ACT II」というタイトルは、2022年発表の前作のディスコ・アルバム「Renaissance」が「ACT I」とされていたのでそれを受けての第2章的立ち位置になるのかも。また噂によると新曲からも伺える通りカントリーソングのアルバムになるかもとも言われています。
Usherによるハーフタイムショー:
そしていよいよUsherによるパフォーマンス。マーチングバンドを従えての”Caught Up”からスタート。前衛的な形のピアノと赤いドレスを羽織ったAlicia Keysの”If I Ain’t Got You”ソロを受けての”My Boo”デュエット。スーツを着たアトランタを代表するプロデューサー=Jermaine Dupriによる”Confessions”20周年を祝うMCと共にしっかりとバラード”Burn”、”U Got It Bad”を歌い上げ、そこにH.E.Rがギターソロで登場。そこからはローラースケートダンサーズと共にパーティーモードへ。will.i.amが登場してのOMGから、フロア客に囲まれたLil Jonの煽りと共にDJ Snakeの”Turn Down for What”でラストのYeah!にLudacrisと共になだれ込むアゲな演出。噂されていたBTS、JungKookやJustin Bieberの登場はありませんでしたが圧巻のショーを披露してくれました。
セットリストは以下。
- Caught Up
- U Don’t Have to Call
- Superstar (snippet)
- Love in This Club
- If I Ain’t Got You by Alicia Keys
- My Boo with Alicia Keys
- Confessions Part II with Jermaine Dupri
- Nice & Slow (snippet)
- Burn
- U Got It Bad with H.E.R.
- Bad Girl
- OMG with will.i.am
- Turn Down for What with Lil Jon
- Yeah! with Ludacris & Lil Jon
フル動画もどうぞ
NFL公式動画(こちら消されないと思うので) >>> https://youtu.be/7hYbrdC_-s8?si=FG8nlviGeBhex6wP