【コラム】テレビ初出演のちょっとした裏話の回/Article:Behind The Scene of TV Show

【コラム】テレビ初出演のちょっとした裏話の回/Article:Behind The Scene of TV Show

先週11月28日(月)、日本テレビ系列「午前0時の森」に出演しました。
こんなにテレビに出るのは初めて。しかもガッツリと。


クラブに行った事のない劇団ひとりさんと、

上京した時にちょっと行った事あるけど現状は知らないという関ジャニ∞村上信五さんに、

クラブでの楽しみ方や聞き分けの付かないダンスミュージックのジャンル、
さらには踊り方をレクチャーして来ました。

なので今日はその時のちょっとしたこぼれ話や
テレビで語りきれなかったエピソードを紹介したいと思います。

・テレビ出たのマジ一瞬だった話

番組は23:59からの約1時間。オープニングトークを経てお二人の気になる話題について先生役を招いて語ってくんだけど
番組自体CMとかコーナー抜いても45分あったはずなんだけど
「え?もう終わり?!」って体感15分で終わった感覚。
たぶん緊張してたんでしょう。こういう時の時間の経ち方ってあっという間。

用意してた話題として、もう少しクラブでの立ち振る舞いや楽しみ方も解説し、
それこそ最後の方は上級者編として劇団ひとりさんに
「VIPに入って盛り上がるのも楽しいですよ」って紹介する流れもあったり。
あと楽曲ももっと劇団ひとりさんが興味を示して聞きたいって場合に備えて
各ジャンル3曲ずつ用意してたんだけど、1曲かけて踊りのレクチャーしたらすぐでしたね。

・面接で鬼緊張した話

事前にオンライン面接がありました。
これがとにかく緊張した〜!


僕とうちのマネージメント社長 vs. 先方は制作会社のスタッフさんで6人くらい。

メインのディレクターさんと1on1で話して、他の方は画面オフにして見てる。めっちゃ見られてる感w

自己紹介から始まり、「今クラブで流行ってる曲」や「ジャンルにはどんなものがあるか?」、
「クラブでの立ち振る舞い」など、番組で放送する前の台本や企画書作りのための質問に答えていく。

この時に意識したのはなるべく分かりやすくハッキリ答える事。
ハウスやテクノなども、BPM(テンポ)での違いや成り立ちや音の印象を大まかに、
でも嘘にならないように説明。それだけでなくせっかく現場のDJを呼ぶのだから
今ちゃんと流行ってるジャンルも紹介しました。それが(本番では間に合わなかったけど)
ハウスなら→テックハウス、ヒップホップなら→ラテンやアフロビーツも人気ですよと。

あと話が膨らんだのはやっぱり「あるある」。
クラブの立ち振る舞いの部分で、自分達にとってはもはや当たり前だけど
クラブ初心者の人に説明するためにその「当たり前」を再確認。
入る時はエントランスで受付→慣れたらゲスト取って入る。
荷物はロッカーに入れる。中では踊るし暑くなるから服装は薄めで、とか。
教える事で改めて気付くことってマジ沢山あるなと再認識。

面接終わったあとはもう頭がパンパンでドッと疲れた〜!
きっと自分の想像以上に緊張+気を張っていたんでしょうね。
すぐにドクターXの大門未知子ばりに冷蔵庫にあった甘いドリンク飲み干したよ。

・事前打ち合わせでダンスした話

面接も無事に終わって正式依頼の連絡。
すぐにディレクターさん達とお会いしてミーティング。
ここでさらに内容を詰めます。

実際にDJセットを目の前に用意していろんなジャンルの曲をかけていきます。
「自分も初心者なので」というディレクターさんの素直な質問に答えていく。
途中、ハウスとテクノの違いが分からないという事だったのでテクノの無機質なサウンドを聴かせた後に
明るめのハウスにもう一回戻ってみましょうかとプレイすると「なるほど〜!」と納得した様子。
こういう聴かせ方、並べ方もすごい大事だなって。

そんな中唐突に「それぞれのジャンルでの踊り方ってあります?」ってなったので
それまで座ってたけどすぐに立ち上がり、恥ずかしさを捨ててガン踊り!
その途中で「あるある」あったら面白いかなと思って思いついたのがテレビでも放送された
「グラスを持ってる時の踊り方」と「ダブステップガチ勢はやっぱヘドバン!」でした。

一瞬ダンサーさんをお招きしてレクチャー案もあったけど、
それだとジャンル説明→ダンス講習と進行のスピード感が一旦落ちるので、
踊りはそんなに出来るわけじゃないけど、僕がそのまま教えることになりました。

・選曲が千本ノックだった話

これがある意味準備で一番大変だったかも。
テレビで音楽を流す際には許諾が必要なんです。
しかも今回はBGMとして裏でさらっと流すわけでなくガッツリ聴かせるからなおさら。

だから打ち合わせでめちゃ伝わるっしょ!と思った選曲達が
許諾検索で曲が無いor許諾NGだった時はマジ絶望。最初に選んだ曲はほぼダメでした。苦笑。

今回さらに難しかったのは生放送でOKだったとしても、その後のTVerやHuluの配信での許諾も必要な事。
結構この「配信」の項目がOKじゃ無い(表示が×だと完全NGだけど、△でも使わない方がいい)作品が多くて、
これもクリアーする楽曲をひたすら前日まで探しまくった。
「アーティストいた!曲あった!放送OK!配信。。ダメ〜!!!???」これに何度泣かされたことかw

数多の検索を乗り越え、虚無の域に達するほどの修行僧と化した身として、全体の印象は
割と洋楽だとここ1年の曲はなかなか無い(どうせなら最新のトレンド伝えるために新曲かけたかったけど)
ダンスミュージックに多いインディーレーベル作品もなかなか無いって感じ。
逆に日本のレコード会社とサインしてるアーティストで、日本盤出てたりすると探しやすかった印象。

そして何とか各ジャンル3曲揃えましたよ。
ちなみに曲紹介で最初に使っていたけどダメだった曲、実際に番組用に用意した曲を
僕のSpotifyプレイリストで44曲追加してるので(Sigala – You For MeからPop Smoke – APまで)
ぜひそんな苦労もあったんだな〜と思って聴いてくれたら嬉しいです。

・ジャンル紹介:かけた曲とかけたかった曲の話

ここではそんな各ジャンルで最初かけたかった曲と実際にかけた曲を紹介していきます。

ヒップホップ

やっぱ新曲!リルナズやドレイクいきたかったよね。でも結局クラシックになったのも良かったかも。
最初:Lil Nas X – INDUSTRY BABY, Drake & 21 Savage – rich Flex, Hitkidd – F.N.F (Let’s Go)
番組:Eminem – Lose yourself, DJ Khaled – All I Do Is Win, Pop Smoke – AP

ハウス
You For Meは明るさ&ポップさ的にも一番いきたかったな〜。ディスコの派生でパープルディスコも追加。でもほぼ最初のイメージ通り
最初:Sigala – You For Me, Joel Corry – HISTORY, Mark Knight & Armand Van Helden – The Music Began To Play
番組:Sigala – Melody, Purple Disco Machine – In My Arms, Robin S – Show Me Love

テクノ
ここも新曲や去年のヒット曲行きたかったけど、結果クラシックでPlastikmanいけたのでOK
最初:HI-LO & Space 92 – Mercury, Lilly Palmer – First Time in Space, The Age Of Love (Charlotte de Witte & Enrico Sangiuliano Remix)
番組:Plastikman – Spastik (Dubfire Rework), Where Light Ends (Q’hey Second Mission Mix)

テックハウス
リアルな流行として「今はハウスとテクノの合いの子があってですね〜 」って。本番では時間なかったけど反省会で紹介。Dom Dollaの歌の優しい部分(ハウス)とビート入ってからの無機質さ(テクノ)で聴かせたら、劇団ひとりさん村上信五さん共に好反応でした。
最初:ACRAZE – Do It To It
番組:Dom Dolla – Strangers, Fisher – Losing It

EDM
「インストでもテクノとかと違って盛り上げポイント明確でしょ」のためのマーティンとEDMといえばアヴィーチ!ここはほぼ許諾OKでした。
最初:Martin Garrix – Byte, Avicii – Wake Me Up
番組:Martin Garrix – Pizza

ダブステップ
英国レゲエ派生からの説明を口頭でして、レゲエチックなブロステップ(派手なダブステップ)でスクリレックス行きたかった。もしくはACRAZEで事前に聴かせた曲のリミックスを聴かせて、アレンジ変化の分かりやすさを演出。
最初:Skrillex & Damian Marley – Make It Bun Dem, Excision & Space Laces – 1 On 1 (Dubscribe Remix), ACRAZE – Do It To It (Subtronics Remix)
番組:The Chainsmokers & NGHTMRE – Save Yourself, Knife Party – Centipede

ダブステップの派生系でフューチャーベースも。時間なくてジャンル当てクイズでぶっこみました。
Dean Fujioka – History Maker (TJO Remix)

ドラムンベース
これも英国レゲエ派生でラガ寄りなEd Soloの分かりやすさと、ロックとの相性もいいよって事でProdigyのリミックス。後ここもACRAZEのリミックスも用意してました。
最初:Ed Solo & Deekline – No No No (Serial Killaz Remix), The Prodigy – Voodoo People (Pendulum Remix)
番組:Benny Page – Turn Down the Lights, Sub Focus – Rock It, ACRAZE – Do It To It (Sub Focus Remix)

ドラムンベースの流れで「今同じくらいテンポ速いハードスタイル」も流行ってると以下を準備
Darren Styles & Gammer – Party Don’t Stop, Sigala – You For Me (SoulZ Remix)

ちなみに他にもディレクターさんの提案でエレクトロやトランスもありました。
トランスはPete Tong x Franky Wah – Out Of The Blue(後半部分)を反省会の時にプレイ。

・反省会動画、実はさらにカオスで面白かった話

ちょうど昨日SNSで公開された生放送後の反省会動画。

実はここでは本番で紹介できなかったテックハウス、ドラムンベース、トランスを解説して
みんなで踊ったんだけど、後から音楽使えないってのが発覚して泣く泣く全カットでした。泣

テックハウスは、ハウスとテクノの説明した後だったからお二人にも分かりやすく伝わった印象。
「クラブでお兄さんどんな音楽好きなの?って言われたらその時は『テックハウス』って言ったら通な感じ出ますね」って言いました。
ドラムンベースは「これは速いな〜!」
トランスは、番組最後に出てくれたダンサーさん達に実際に踊ってもらったら、お一人自分の世界入った人がいて皆で大爆笑。これは皆さんにも見てもらいたかったw

・見逃したあなたへ:Tver & Huluで配信中!観てね!

そんな初テレビ出演のちょっとした裏話いかがでしたか?

番組は現在配信中です。

TVerは12/7(水) 16:59まで
>>> https://tver.jp/lp/episodes/epjic6tdnz


Huluはもっと長くて半年観れるそうなので
>>> https://www.hulu.jp/watch/100130696

ぜひ観て見てね!

反省会動画でも話してた第2弾や続編ある事を願いつつ、
今後もいろんなメディアや場所で音楽解説してきたらなと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございました!